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2008/07/15

クライマーズ・ハイ

 

V_ncabkj 《劇場鑑賞》

 

 確か。。。

 この頃、航空機事故が
 立て続けに起きていた気がする。

 それでも、この事故のニュースは、
 衝撃的だった。

 あの、御巣鷹山の映像と共に。

 

 

 

 

1985年8月12日。

群馬県の地方新聞、北関東新聞社。
一匹狼の遊軍記者、悠木和雄(堤 真一)は、
販売局の親友、安西(高嶋政宏)と、翌朝谷川岳に登るため、
登山の準備をして、安西と落ち合う約束をしていた。

その時、県警キャップの佐山(堺 雅人)が悠木に耳打ちする。
「悠さん、ジャンボが消えたそうです。」

悠木が編集局を後にしようとした時、ニュース速報が社内に響き渡った。

「東京発大阪行き、日航123便が、レーダーから姿を消しました。
乗員・乗客は524人。」

単独の航空機事故としては、未曾有の大惨事、
「日航ジャンボ機墜落事故」の第一報だった。

本来遊軍であるはずの悠木は、
ワンマン社長白河(山崎 努)の鶴の一声で、全権デスクに任命された。

ここから、悠木の『クライマーズ・ハイ』。
緊張と高揚と疲労と戦いの、一週間が始まろうとしていた。

 

“クライマーズ・ハイ”とは、
登山者の興奮が極限に達し、恐怖心が麻痺してしまうこと。

それを、悠木の過去と現在、実際の登山のエピソードを交え、
ブン屋たちの、極限の興奮を描いた作品だ。

地方紙ゆえの責任とプライド。
現場の記者たちと、社の管理職との温度差。
編集局と広告局、販売局との対立。

そして、一つのスクープを巡って、究極の決断を迫られる悠木。

「チェック、ダブルチェック。」
そう呟く、悠木の決断は。。。

 

本当に、見ごたえのある作品。
新聞の使命、報道の真実、家族の絆。
それぞれの立場の人間たちが、
それぞれの意志と思いと責任を全うしようとする。
怒涛のような2時間半、熱い男たちのドラマだった。

 

ただ、それらを2時間半に押し込んでしまった…
という感が若干してしまった。

タイトルから言っても、登山にまつわるエピソードは外せなかったろう。
ただ、悠木の家族とのエピソードや、
安西と元社長秘書、悠木と母親との部分は、
少々、中途半端だったような気がした。

そして、作品中に何度も出てくる 

「大久保連赤」(おおくぼれんせき)

という言葉が、何の予備知識もなく見た私にとっては、
さっぱり何のことだかわからなかったのだ。
もしかしたら、私が知識不足だっただけなのかもしれないが、
そもそも、どんな字を書くのかもハッキリしなかったのだから。

後から調べて解ったのは、
1971年の「大久保事件」と1972年の「連合赤軍事件」を指すこと。
そのどちらも、群馬県で起こっていること。

どちらの事件も、名前と大体の中身くらいは知っている。
が、群馬県だったのかはピンとこないし、
くっつけて「大久保連赤」と言われると、もっとピンとこない。
そのあたりの説明が全くなかったのが残念だった。

その頃、現場の第一線で活躍していた記者たちが、
今は新聞社の管理職になっているのだが、
「大久保連赤」以上の事件などありえないと思っているのか、
「大久保連赤」の報道を誇りに思っているのか、
「大久保連赤」の時も、結局全国紙に負けたと思っているのか。

結局、そのどれもなのかもしれない…が。

 

 

最近、ホントに色んな作品で顔を見る、堤真一さん。
その他のキャストの方も含め、皆がしっくりと素晴らしかった。

そして、「影のヒットメーカー」と呼ばれている、堺雅人さん。
彼が出演する作品は、どれもヒットしているらしい。

今回も、必死の思いで事故直後の現場に行き、
凄惨な現場の様子を生の声で伝えようとする記者を好演していた。

パソコンや携帯電話はもちろんない時代、
無線機も持たされていない地方紙ゆえに、
民家を駆けずり回り、やっとの思いで伝えた一報の記事を、
落としてしまった悠木を見つめる目など、
ホントにゾクゾクしてしまった。

 

他にも見所はたくさんある。

いろんなドラマがある。

自分もテレビや新聞に食らいついてみた事故の記憶も蘇る。

 

地元の新聞社に就職した先輩が言っていた。

「新聞社って、ヤクザな世界だぞ!」

という言葉を、妙に生々しく思い出した。

 

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コメント

riさん、こんばんは。
『クライマーズ・ハイ』観てきました。
あのニュースが流れた時のことは今も鮮明に覚えてます。

>ただ、悠木の家族とのエピソードや、
>安西と元社長秘書、悠木と母親との部分は、
>少々、中途半端だったような気がした。
そうですよね~。
私もその辺は何が何やらさっぱり…(汗)

>「大久保連赤」(おおくぼれんせき)
これはたまたまHPでチェックしてて、
そうじゃなければこれは完全にアウトですよね(笑)

>最近、ホントに色んな作品で顔を見る、堤真一さん。
『三丁目の夕日』でのコミカルな役がまだ記憶に残っていたところ、
このようなシリアスな表情を見て別人のように感じました。
堤さんて良い意味で特徴のない顔をしてませんか?
どんな役にも違った顔を持てる、役者として得な感じがしました。

>「新聞社って、ヤクザな世界だぞ!」
すごく納得ですね。
報道の裏側がとても興味深かったです。


投稿: Rei | 2008/07/18 22:19

こんにちは、riさん♪

いやーほんと!
見応えのある映画でしたね!!
実は、友達に誘われて観に行ったのですが~
観にいって本当によかったです(^^)

堺さんの泥と汗まみれの演技と
堤さんの他の俳優人を圧倒する演技は
ホントすごかったですね~。

コチラからもトラバさせて頂きましたm(._.)m ペコッ

投稿: Pamy | 2008/07/19 13:54

Rei様

>あのニュースが流れた時のことは今も鮮明に覚えてます。

バラバラの機体の映像に衝撃を受け、
その中に生存者がいたことに、奇跡を感じました。

私は、予習全くなしで観にいったので、
『大久保連赤』には、参りました。(苦笑)

>堤さんて良い意味で特徴のない顔をしてませんか?

あはは~、確かにそうかもしれませんね!
ホントに最近、いろんな役をやってらっしゃいますよね。
私的には、『3丁目の夕日』の、
弾けたお父さん役が、大好きです。(笑)

投稿: ri | 2008/07/20 15:30

Pamy様

TBありがとうございました。

私は、子供たち二人と観にいってきました。
なかなか、骨太の映画って感じでしたね。

堤さんも、堺さんも、
重厚感ある演技で、なんだか圧倒されましたね。

この事故のとき、Pamyさん、八ヶ岳にいらっしゃったんですよね。
学校行事で。。。

って、このときまだ学生だったの?
当たり前だよね、学校行事なんだから。
私は、思いっきり働いてました。(笑)

投稿: ri | 2008/07/20 15:46

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