スルース
ロンドン郊外の大邸宅に向かって、車を走らせる若い男がいた。
男は、正面ゲートを抜けエントランスに車を横付けし、呼び鈴を鳴らす。
「この小さな車は、君のか?」
そう言って、初老の主は男を屋敷の中に招き入れる。
男の車の横には、屋敷の主の立派なベンツがあった。
どうやら若い男は、初老の主の妻の浮気相手らしい。
若い男の名前は、マイロ・ティンドル(ジュード・ロウ)。
売れない俳優である。
屋敷の主は、アンドリュー・ワイク(マイケル・ケイン)。
ベストセラー推理作家である。
こうして、
洒落たインテリアと、最新のシステムを備えた室内で、
二人の男の騙し合いが始まろうとしていた。
1972年の傑作ミステリー『探偵<スルース>』を、
イギリスの名匠ケネス・ブラナーがリメークした作品である。
オリジナルで浮気相手を演じたマイケル・ケインが、今回は作家を、
マイケル・ケインが演じた役を、ジュード・ロウが演じている。
ジュード・ロウとマイケル・ケインは、
『アルフィー』でも同じ役を演じているから、なんと縁があることか。
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これは公開を待って、県内でも一番遠い映画館まで行ってきた甲斐があった。
もともと舞台劇であったというだけあって、
豪華な室内を舞台に見立て、
幕間に外の風景が映し出されるような展開のなかでの、
実力と色気を兼ね備えた二人の俳優の、
見ごたえのある演技が、見事としか言いようがない。
それに、映画ならではのカメラアングルと、
クールなインテリアとハイテクな仕掛けが、新鮮さを醸し出している。
二転三転するストーリー展開と、
探りあい、罵りあい、叫び、懇願する。
そんな二人の言葉のやり取りで、あっという間の89分だった。
それにしても、
久々に、正統派ジュードの、
美しさを見た気がする。
こ~んな挑戦的な顔はもちろん。
泣き叫んだって、女々しく命乞いしたって、
ありったけの罵詈雑言を吐いたって。
美しいものは美しい…んだなぁ~、これが。
最近は、
『こわれゆく世界の中で』の、
中年に差し掛かった、ちょっと生活に疲れた建築家とか。
『マイ・ブルーベリー・ナイツ』の、
黙って旅に出た女の子をひたすら待つ、カフェのオーナーとか。
ジュードも30代後半に差し掛かってきたんだな~
なんて思わせるような役が多かった気がしていたのだけれど、
これは30代とは思えないような、
若々しさと美しさで、ジュード・ロウを堪能できたのでした。
いやいや、私。。。
ホントに、全く、気がつきませんでした。。。
あの場面のジュード。。。
ネタバレ注意報にひっかかりそうなので、
ご覧になってない方は、是非ご自分で確かめてください。(笑)
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コメント
こんばんは~♪
遠くまでお出かけになった甲斐がありましたね。
わたしも、珍しく県内での上映があったので、しばらくいい子で待ってた甲斐がありました。
それにしても、ホントに美しいジュードが満載でしたわねぇ。。。
『クローサー』の彼までも好きなわたしとしては(笑)
どこを切っても金太郎、じゃなくて、どの場面のジュードも全部、
切り取って部屋に飾っておきたいです。
『アルフィー』、是非是非、楽しんでくださいませ。
わたし、あんまり好きでサントラまで買ってしまいましたの。
>あの場面のジュード。。。
これは…ビックリ!でしたよね。
投稿: 悠雅 | 2008/06/22 19:55
こんばんわ。
無事にご覧になれたようで本当に良かった~!
だって、riさん、前から楽しみにしてたもんね。
あの場面のあの人の正体があの人だったなんて・・・・。
私も全く、ホントに、一ミクロンも気づかなかった(汗)。
これは他ブログのコメントでも書いていますが・・・
まるでルパンみたいでしたよね(笑)。
ジュードって、ジョニーみたいにコスプレめいたことを
しないし、いつ観ても容姿がほとんど変わらないので
いまひとつ気づきにくいですが・・・実は、結構引き出しを
持っている俳優さんなんですよねえ。
こういう狂乱めいたキャラクターをもっともっと
たくさん観たいなあ・・・。
riさん、『クロコダイルの涙』ってご覧になりました?
吸血鬼なジュードもシビれます(照)。
投稿: 睦月 | 2008/06/23 20:44
悠雅様
コメント、TBありがとうございます。
やっぱり、うちのブログはライブドアと相性が悪いらしく、
こちらからは、どうしてもTBが飛ばないのです。
ごめんなさい。
さてさて、ジュード、素敵でしたね♪
お話も、文句なく楽しめて、二度おいしい作品でした。
はるばる遠征した甲斐がありました。
まっ、ここは行き慣れているので、どーって事はないのですが、
車で1時間近くかかるのですから、ちょっとした遠征ですね。
でも、この県内で一番大きなシネコンが、
やっぱり掛かる作品も多いので、せっせと遠征しています。(笑)
昨年から、何度となくやってくるジュード祭りに、
またまた突入してしまいそうです!
投稿: ri | 2008/06/24 01:10
睦月様
睦月ちゃん、いつもホントにありがとね♪
>まるでルパンみたいでしたよね(笑)。
そうそう、ホントにルパンみたい!
私、劇場であやうく叫びそうになりましたもん。
待ちに待って、遠征して観にいったかいがありました。
昨日の夜中にね、たまたまCS放送で、
『スカイキャプテン』という映画を放送していました。
わっ、ジュードだ!って観たのですが、
アクロバティックに戦闘機に乗るジュードも、なかなかでしたわ。
なんだか不思議な作品でしたけど。(笑)
いつも紳氏で綺麗なジュードですが、
ホントにいろんな役を演じていますものね。
“吸血鬼なジュード”ですか!
これは、ノーチェックでした。是非観てみますね♪
投稿: ri | 2008/06/24 01:39
こんばんは、riさん♪
この作品、とっても観たかったのに
見逃してしまったんです。 ううっ(涙)
>二転三転するストーリー展開と、
探りあい、罵りあい、叫び、懇願する。
そんな二人の言葉のやり取りで、あっという間の89分だった。
わ!わ!
すごく面白そうですね~!!
それに・・・
なんたって、ジュード・ロウだし(笑)
DVDが出たら、絶対観ます!!
投稿: Pamy | 2008/06/24 23:00
Pamy様
お返事おそくなってごめんなさい。
これ、とってもよかったですよ。
面白かったし、ジュードも文句ありませんでした!
DVDが出たら、是非ご覧になってくださいね。
ジュード・ロウって、
ジョニーとは全く違ったタイプの俳優さんだけれど、
ただ、綺麗なだけの俳優とは違うなぁ~って思います。
“浮気”もね、大切だ~と思う今日この頃です。(笑)
投稿: ri | 2008/06/27 00:30