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2007/12/27

魍魎の匣

 

Hakomain 《劇場鑑賞》

 京極堂シリーズ、

 第2弾の映画化。

 

 

『姑獲鳥の夏』は、DVDで観た。

原作ファンの私としては、複雑な思いが残ったのだが、

今回の作品も、どうにも気になって、

やっぱり劇場へ出かけてしまった。

 

 

戦後間もなくの東京。

元・女優、陽子の娘が行方不明になり、
探偵の榎木津(阿部寛)に捜査を依頼してきた。

一方、作家の関口(椎名桔平)と
古書店・京極堂の店主(堤真一)の妹で記者の敦子(田中麗奈)は、
不幸を匣(はこ)に封じ込める謎の教団の陰謀を掴むべく調査していた。

そして、女優時代の陽子に恋焦がれていた刑事の木場(宮迫博之)は、
引き寄せられるように曜子の事件に関わり、
巨大なはこ型の建物の謎を追うことになる。

全ての事件は、複雑に絡まり、一つに繋がっていった。
それぞれがそれぞれの思いを抱え、謎を解くため、
京極堂のもとに集まる。

京極堂もまた、自身の過去に引きずられるように、
事件に関わっていくことになるのだった。

 

(以下、ネタばれ気味です。)

 

京極堂シリーズ2作目の『魍魎の匣』。
前作の『姑獲鳥の夏』より、さらに本の厚みを増している長編。
そして、シリーズ中最高傑作ともいわれる作品の映画化ともなれば、
どういう風に映像化されているのか。。。

この作品は、原作とは一線を画していると思う。

原作を一度バラバラにし、組み立てなおし再構築する。
そんな手法で映像化された作品だ。

だから、原作を知らない人にとっては、
良くできた作品になっているのではないかと思う。

京極堂、関口、榎木津、木場。
この4人は、それぞれが魅力的なキャラだったし、
本作では、京極堂と関口のコミカルな掛け合いも見られる。

時空列をバラバラにしたことで、
解りにくいというリスクはあっても、
それ以上に、バラバラに見える事件が絡み合っていく
不可思議さを引き出せていると思う。

 

ただ。。。

やっぱり、京極作品は、
圧倒的な文字の量の重厚感と、独特の世界観を持っている。
だから、映画化は本当に難しいと思う。

私は、映画は小説とは別物の作品として観るようにしているし、
結末が違っていても、納得できる作品はたくさんある。

でもねぇ、
ホントに個人的な感想だが、やっぱり違和感を感じてしまう。
コミカルな京極堂は、どうしても「違う」と思ってしまうんだ。

原作では、終盤まで明かされない陽子と娘の可南子の関係も、
あっけなく最初から解っているし、
眩暈坂が、武蔵清明神社に続く階段に変わってしまっているのも、
なんだか寂しかった。

 

原作の冒頭部分。

  匣の中には綺麗な娘がぴつたり入つてゐた。

  日本人形のやうな顔だ。

  (中略)

  それを見ると匣の娘も

  につこり笑って、

  「ほう、」と云った。

  ああ、生きてゐる。

  何だか酷く男が羨ましくなつてしまつた。

 

これを読んだ時、
私は映像化するのは所詮無理だと思った気がする。

だから、これは原作とは別の、
映画としての作品として観るべきなんだ。

それが、どうしてもできない自分が悪いんだなぁ。。。

 

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