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2007/09/17

太陽

 

41apknit1ol_ss500__2  《DVD鑑賞》

 

 ロシア人監督、

 アレクサンドル・ソクーロフによって

 描かれる、昭和天皇の物語。

 

 

 

 

 

 

 

1945年8月、
待避壕で暮らしていた昭和天皇ヒロヒト(イッセー尾形)は、
自分を神と崇める側近たちに孤独を覚えていた。

唯一の安らぎは生物標本を眺める時だけで、
戦争終結に苦悩する天皇は日本が焦土と化す悪夢にうなされる。

そして、連合国占領軍総司令官マッカーサーとの会談の日が訪れる。 

 

私たち、戦後20年近くたった昭和生まれのものにとって、
昭和天皇は、象徴天皇としての穏やかなお顔で、
いつも、ちょこんとしておられたイメージでしかなく、
時折、テレビから聞こえてくる、「あっ、そう。」という、
フレーズが今でも耳に残っている。

その佇まいからは、これほど激動の一生を送られたとは、
とうてい思えないほどである。

生まれながらの「現人神」である天皇が、
人間宣言をするまでを、丁寧に描いた作品。

すべてが事実ではないとわかっていても、
天皇の苦悩と悲しみと孤独が、ひしひしと伝わってくる。

 

マッカーサーとの会見の内容は、
正式に発表されたものは一切ないらしい。
ただ、マッカーサーは、
「天皇は、日本の最上の紳士であると感じた。」と語り、
天皇陛下は、
「政治、軍事両面で行なった全ての決定と行動に対する
全責任を負い、私自身の処遇を連合国にすべて委ねる。」
と語られたという。

現人神、国家元首としての天皇としてではなく、
数ヶ国語を話され、科学者としての顔も持たれる紳士としての「ヒロヒト」。
この会見で、占領軍の日本統治の方向性が
決定付けられたとも言われている。

天皇陛下は、
「マッカーサー司令官と、どこにも言わないと約束を交わしたことですから。」
と、記者会見でも語られ、
この時の会見の内容を口にされることは、ついになかった。

作品の中でも、紳士としての天皇の姿しか描かれていないこの会見。
何が本当だったかは、今は知る由もない。

 

 

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 イッセー尾形さんは、
 私たちにもなじみの深い
 昭和天皇を、あまりにも見事に
 演じられていた。

 この写真も、
 ご本人と見間違うほどである。

 

 

日本人ではなく、ロシア人監督によって描かれた昭和天皇。

この作品も、公開自体が危ぶまれたらしい。

今年公開された『クィーン』では、
イギリス王室がイギリス人の手によって、
大胆に描かれていた。  (らしい。。。残念ながら未見です。)

 

このようなことを、日本人自身が描けるようになるのは、
いったい、いつのことなのだろうか。。。

 

 

 

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コメント

昨年の夏、
公開と共に、すごい行列が出来ましたよね。
しばらくしてから
公開が拡大して
私も劇場で観たのですが
正直、意識が飛びそうになった場面もあります(苦笑)
劇場だったから、気を持ち直して観れたようなところもあります。

それでも。。
戦後の天皇の姿からは目が離せませんでした。
人間が神として生きていくことの孤独さ、あきらめ、
それでも求めようとする人としての温もり。
日本人として色々考えさせられました。
ちょうど、「跡継ぎ問題」がうるさかったときですしね。

天皇が神でないことは、充分承知ですが
それでも、まだ、天皇という存在は、日本人にとって大きなものなんでしょうね。


投稿: チョコ | 2007/09/18 20:30

チョコ様

ロシア人監督作品で、イッセー尾形さんが昭和天皇を演じるている。
その姿が、あまりにも昭和天皇ご本人にそっくりで、
前々から、チョット気になっていた作品。

意識が飛びそうになったのも頷けちゃうくらい、
淡々と進むお話でしたね。

私は、DVDでしたので、逆に日本語の意味を理解できなくて、
あれっ、それってどういう意味。。。って見直した箇所がいくつかありました。
外国人監督が作ったせいなのか?って思いましたが、
ただ単に、私の理解力が足らなかっただけなのかもしれません。(苦笑)

でも、イッセー尾形さんは凄かったです。
ホント、そっくり!

最近の、皇室に関する報道などを見ても、
日本人にとっての天皇は、イギリス人にとっての女王とは
少し違った意味を持っているような気がしますね。

そういう私も、つい最近、皇太子が来県され会社の前を通られたので、
しっかり、お手振りに行ってきちゃいました!(爆)

投稿: ri | 2007/09/19 01:57

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受信: 2007/09/18 20:32

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