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2007/04/04

ブラッド・ダイヤモンド(試写会)

 

1e661f67c19c386b9af744ea3131c9b2  《試写会》

 

 あまりにも過酷なアフリカの現実と、

 どこまでも透明なダイヤモンドの輝き。

 

 

 

 

 

ダイヤモンドには「4つのC」が大切だと言われる。

color(カラー)、cut(カット)、clarity(透明度)、carat(カラット)。

しかし、チェックすべきCが、実はもうひとつある。
それは、CONFLICT(争い)の「C」。

1999年、内戦が続くアフリカ、シエラレオネ。
ソロモン・バンディー(ジャイモン・フンスー)は、
愛する家族とともにつましいながらも満ち足りた生活を送っていた。
自慢の息子を医者にすることが、彼のささやかな夢。

ある日、反政府軍RUFに村が襲撃される。
RUFはダイヤモンド採掘場の労働力を確保するため、
村を襲っては、屈強な男を連れ去り労働を強制する。
使えないとみなされると、容赦なく殺されるか、
選挙で投票できないようにと、腕を切り落とされる。
そして、少年は兵士として洗脳され教育される。
ソロモンは採掘場に、息子ディアは少年兵に、
妻と娘は難民キャンプにと、家族はバラバラになる。

思わず、眼を覆いたくなるような場面が、冒頭から映し出される。

ある日、ソロモンは驚くほど大粒のピンク・ダイヤを発見する。
彼は危険を覚悟で監視の目をかいくぐり、ピンク・ダイヤを隠した。

ダニー・アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)は、ダイヤの密売人。
ダイヤと引き換えに、RUFに武器を提供していた。
その結果、紛争が長引き多くの命が犠牲になっていることは百も承知だ。
それが彼の生き方だった。

アメリカ人ジャーナリストのマディー・ボウエン(ジェニファー・コネリー)は、
RUFの資金源となっている“ブラッド・ダイヤモンド”の真相を探っていた。

アーチャーは暴力と悪事にまみれたアフリカ大陸から抜け出すため、
ソロモンは息子を探し、家族を助け出すため、
そしてマディーはアーチャーから決定的な証拠を引き出すために。
3人はそれぞれの理由でピンク・ダイヤに向かって歩み始めた。

 

***********************************************************

 

暴力も嘘も、生き抜くためには何でもやてきたアーチャー。
いや、そうしなければ過酷なアフリカで生き抜くことはできなかったろう。
彼の悲惨な過去が明かされたとき、
アーチャーもまた、アフリカの犠牲者なのだと思った。

生まれて育った環境も、持っている思想も、
背負っているものも、全く違う3人が、
ピンク・ダイヤによって、分かり合い惹かれあっていく。

アフリカの現実と、人間の愚かさ、そして人間のやさしさ…
それらが、容赦ない暴力の映像と、
アフリカの大地の壮大な自然の中で語られ、
気がつくと、どんどん作品にのめりこんでいた。

最近、いろんな作品を少しずつだが観ていると、
世界には、こんな重い現実もあるんだと、
あらためて思い知らされる。
人間とは、なんて愚かなどうしようもない生き物なのか。
その一方で、なんて愛情溢れた生き物なのか。

 

*************************************************

 

実は最近、カリスマ映画論の睦月さんからお奨めいただいていた、
ディカプリオの『太陽と月に背いて』という作品を観た。
この作品のレオ様は、輝くばかりの若さと美しさで、
繊細な天才詩人「ランボー」を演じていた。
『タイタニック』の時には、レオ様に何も感じなかった私だが、
最近観た『仮面の男』と、『太陽と月に背いて』では、
やっぱり、レオ様って「美少年」だったんだ!と認識した。

そして、『ディパーテッド』と、この作品では、
しっかりと、大人の男としての顔を見せてくれた。
いや、ジャック・ニコルソンの怪演が
やたらに印象に残った『ディパーテッド』よりも、
この作品のほうが、レオ様の魅力が際立っていた。

レオ様と、ジャイモン・フンスーと、ジェニファー・コネリーが、
お互いに、しっかりとよいバランスで存在感を示してくれて、
見ごたえのある作品だった。

洋画よりも、断然邦画ファンのダンナが、
「面白かった!やっぱり、邦画とはスケールが違うなぁ。」
と、素直に言っていた。

 

内戦の激化するアフリカの、理不尽な暴力や過酷な現状は、
眼を覆いたくなるような、容赦ない映像で見せられる。
でも、アフリカの雄大で大きな自然は何も変わらないんだ。
それさえも気付かないほど、現実は過酷なんだ。

「紛争ダイヤ」という社会的な題材を扱いつつも、
心に響く、人間ドラマだと思った。

 

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コメント

こんばんは。

重い題材を扱っていながら
重いだけでなく
優しさとか友情とか親子の愛情だとかがしっかりと描かれていて
とても見応えがありましたね。

こういう事実を見せ付けられると
「何も知らないのんきな自分」が恥ずかしいです。
いまだに多くの少年兵が存在してることを思うと
今、ここで平和に暮らしてる私たちこそが
特別な環境にいるのだと感じます。

レオ様、私も「ディパーテッド」よりも、こちらの方が良かったです。

投稿: チョコ | 2007/04/05 20:14

チョコ様

本当に、普段あまり実感として感じていない
平和というものを、こういう作品を通して
実感してしまうというのも、皮肉な話です。
世界を見ると、やはり私達が特別なんですね。

ところで、ダイヤモンド。
私も、やっぱり好きです。
チョコさんが、記事の中でおっしゃていたように、
今までは、こんなこと考えた事もなかった。
だから、もう2度と買わないということはないけれど、
今度手にするときは、どういうふうにして
自分の手元に来たのかと、考えてしまうかもしれませんね。

投稿: ri | 2007/04/06 06:55

こんにちわ。
TB&コメントありがとうございます!
文中リンク、感謝です!!

この作品の影響でダイヤを買わないとか、
ダイヤそのものの輝きの価値自体が否定されるような
ナンセンスな考えは持ちたくないなあと思いました。

ダイヤを買わなければ全てが解決するわけではないし、
正規ルートで売られているダイヤの方が圧倒的に
多いわけだから・・・やはりダイヤモンドは永遠に
幸せの象徴であってほしいと願いたいですね。

人間ドラマとして観ても秀逸で、キャストの存在感も
素晴らしい。映画の醍醐味をしっかり有しながら、
シリアスに考えさせられる作品でもある。
素晴らしかったと思います。


太陽と月に背いて・・・どうでしたか?
たしかにこの頃のレオ様はまだまだ美少年的な要素が多いけれど
繊細で才能のある詩人ランボーとして生きる彼の、苦悩や悲痛な
思いが卓越した表現力で映し出されているなあという印象が
残っています。

投稿: 睦月 | 2007/04/06 16:21

睦月様

お返事遅くなってすいません。
息子の引越しで、3日間留守にしていました。
ちっちゃなダイヤをつけて、入学式にも行ってきました(笑)

『太陽と月に背いて』は、記事に出来ずじまいになっているのですが、

>繊細で才能のある詩人ランボーとして生きる彼の、
 苦悩や悲痛な思いが卓越した表現力で映し出されている

まさに、その通りだと思いました。
睦月さんが、『リバティーン』のレビューで書いていらした、
ランボーとヴェルレーヌのお話、「ああ、これなんだぁ」と思いました。
誰にも理解されない天才詩人ランボーを、
レオ様はカリスマ性たっぷりに演じてくれていたと思いました。

物語的には、『リバティーン』のときにも感じたように、
ひとりに人間の半生を駆け抜けているので、
流れがぶつ切りに感じる点や、もっとじっくり描いてほしかった、
といった点などもあったように感じましたが、
レオ様は素晴らしかったと思います。

また、これからも、
素敵な作品に出会っていけたらと思います。
なかなか、すべての作品の記事を書くのはむつかしいですが(苦)

投稿: ri | 2007/04/09 02:21

こんにちは。
TBとコメントありがとうございました。

わたし自身はダイヤもブランド物も全く興味がなく、
模造品でも何の問題もない人間なのですが、
お察しの通り、
ありったけの気持ちの表現、溢れるほどの幸せの象徴として、
娘の指を飾るダイヤモンドにも、
「紛争ダイヤではない」という証明がついていたことに、
あのアフリカの採掘現場と、遠く離れた日本の片隅が直結した気がしました。
でも、それはそれとして、
やはり、幸せを願い、歓び、いつまでも続くようにと願う気持ちは
また別のものとして厳然としてあるわけで、
一緒くたにしないで考えたいと思っています。

映画の感想を書くのって、
実はとっても体力も気力も要ると思いません?
せっかく観たのだから、自分の記録としても、
観た方々とお喋りもしたいと、頑張って書くのですけど、
毎回、書き終わるとくたくたになっている自分がおります・・・

投稿: 悠雅 | 2007/04/11 18:11

悠雅様

おはようございます。
悠雅さんも、この作品ご主人とご覧になったのですね。
私も、久々にダンナと二人で行ってきました。
社会派の作品としても、人間ドラマとしても、
男性にとっても見ごたえのある作品だったようです。

平和な日本で暮らしていると、
想像もつかないような現実が、世界にはたくさんあることを
突きつけられたような作品でした。
最近、そんな作品をいろいろ観ることができました。

ダイヤの影に、厳しい現実があることを認識しながらも、
幸せの象徴としてのダイヤには、素直な気持ちも持ちたいと思います。

いつも、悠雅さんのところにお伺いすると、
しっかりとご自分の視線での楽しい感想と、やさしい文章に
感心させていただいてます。

>毎回、書き終わるとくたくたになっている自分がおります・・・

なんだか、これを聞いて、悠雅さんでもそうなんだと、
ちょっぴり嬉しくなりました。
私など、むやみに時間だけ掛かってしまい、
なかなか思うようには書けません。。。

投稿: ri | 2007/04/12 08:22

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